笹森教授の論文が国際学術誌Journal of the American Chemical Societyに掲載されました
研究分野 | 物質科学(典型元素化学、有機化学、無機化学) |
掲載誌 | Journal of the American Chemical Society |
論文題目 | 2,5-Digermaselenophenes: Germanium Analogues of Selenophenes |
著者 | Tomohiro Sugahara, Takahiro Sasamori,* and Norihiro Tokitoh |
所属機関 | 名市大システム自然科学研究科,京大化研 |
概要 | かさ高いアリール基を有するジゲルミン(Ge-Ge三重結合化合物)とジフェニルアセチレンの反応により合成した1,2-ジゲルマシクロブタジエンに対して、セレン源として(Me2N)3PSeを反応させることで、初めての安定な2,5-ジゲルマセレノフェンを合成・単離することに成功した。これは、有機電子材料素子の一つとして期待されているセレノフェンの2,5位の炭素を高周期元素であるゲルマニウムで置き換えた化合物であり、セレノフェンよりも著しく小さいHOMO-LUMOギャップを有することを明らかとした。これは、平面構造を有するセレノフェンとは対照的に、2,5-ジゲルマセレノフェンの折れ曲がった分子構造に由来することがわかった。さらに、この2,5-ジゲルマセレノフェンは、水素分子やアセチレンと速やかに反応し小分子活性化素子としても期待できることを見出した。 |
掲載日 | 2018年8月25日 |
DOI | 10.1021/jacs.8b07588 |