開催報告(第27回)

ウエルビクスで健康づくり

講師 : 竹島 伸生
日時 : 2008年10月17日
会場 : 7th Cafe (中区栄・ナディアパーク7階)

サイエンスカフェ第27回は10月17日(金)にナディアパーク7階の7th Cafeで行われました。システム自然科学研究科の竹島伸生氏が、「ウエルビクスで健康づくり」という題目で、健康的で自立した生活を送るために必要な運動について講演されました。

ウエルビクスとは、アメリカの故マイケル・ポロック氏(フロリダ大学教授)によって提唱された「ウェルラウンド・エクササイズ」の概念を受け継ぎ、竹島氏が名付けたそうです。若年者では、「有酸素性運動」と「筋力づくり」、そして「ストレッチング」の3つを組み合わせた複合運動を意味し、高齢者の健康づくりには、「バランス運動」を加えた4つの運動が必要として、日本各地で高齢者の健康づくりの支援を展開していると紹介されました。

講演では、「有酸素性運動」と「筋力づくり」の効果の違いや「バランス能」について、写真やデータ、ビデオを使い、詳しく解説されました。病気や怪我により、歩いたり、物を持ち上げたりすることに支障を来している高齢者の方が、病院の運動施設で筋力づくりなどを行い、その後の回復された様子の映像が流れたときは、参加者の方々は感心するとともに驚いているようでした。

後半は、実際に「バランス運動」について体験しました。参加者の方全員でその場に立って運動を始めました。あえてバランスのとりにくい位置に足を置き、目をつぶったり、首をまわしたりしてみました。意外にバランスを保つのが難しいことが分かり、ふらふらする自分に思わず笑ってしまう方もいらっしゃいました。会場はさらに和やかな雰囲気に包まれました。

2時間に亘る講演でしたが、参加者の方々は健康への感心がさらに高まったようで、最後の質疑応答も活発に行われました。「このウエルビクスはどこに行ったらできるのですか」などの質問もとび、今後の展開に期待が寄せられているようでした。

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