開催報告(特別企画)

名古屋市立大学 × 名古屋市科学館
サイエンスパートナーシップイベント
中学・高校生を対象とした「サイエンスカフェ in 名古屋」

星々のレシピ
~ 恒星と惑星の誕生レシピ ~

恒星のつくりかた

講師:杉谷 光司
(名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科・総合生命理学部・教授 / 専門:天文学)

惑星のつくりかた

講師:毛利 勝廣
(名古屋市科学館・主任学芸員 / 専門:天文学)

日時 : 2018年7月8日(日)
会場 : 7th Cafe (中区栄・ナディアパーク7階)

2018年7月8日(日)に総合生命理学部新設を記念したサイエンスパートナーシップイベント「中学・高校生を対象としたサイエンスカフェin名古屋」の第2回目がナディアパーク内デザインセンタービル7階の7th Cafeで開催されました。今回は、「星々のレシピ」というテーマで、前半に名古屋市立大学総合生命理学部の杉谷より「恒星のつくりかた」、後半に名古屋市科学館主任学芸員の毛利さんより「惑星のつくりかた」の2つの話題を提供しました。

前半の話題では、太陽のような恒星は、宇宙空間に漂う分子雲(星間ガス)が集まって誕生すること、恒星がその分子雲の中で誕生してからどのようにして原始星・前主系列星の時期を経て太陽の様な恒星になり、さらにどのようにして一生を終えるのかについて詳しく紹介しました。

後半の話題では、火星大接近についての詳しい説明の後に、太陽系がどのように誕生したと考えられているかについてのお話がありました。太陽系の誕生の詳細を解明するには、太陽系誕生の初期状態を保持している隕石や小惑星を調べることが重要で、「はやぶさ2」はそのような初期状態を保持している小惑星リュウグウの探査・サンプルリターンを行うそうです。また、138億年前の宇宙の始まりの時点では、宇宙に存在する元素のほとんどは水素とヘリウムのみでしたが、その後、鉄までの様々な元素は恒星の内部で、鉄よりも重い元素は超新星爆発や中性子星の合体によって作られたそうで、惑星や私達の体の材料は星によって作られたことが話されました。

講演の間、参加者のみなさんは熱心にメモを取っておられるようでしたが、物理学や地球科学の内容が多く含まれていて難しく感じられたのか、講演終了後の質問が少なかったのはすこし残念でした。


杉谷 光司(名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科)

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