Step dynamics

図: 結晶表面の模式図。平らな結晶表面も,原子レベルで観察すれば数オングストロームの小さな階段(ステップ)がある。原子がステップに吸着して,ステップが前進することで結晶は成長する。

結晶表面を原子レベルで観察すると,原子レベルの高さの小さな階段(ステップ)が見られます。環境相(気相,溶液相,融液相)を漂っていた原子がステップに吸着すると,ステップが前進し,結晶面を覆っていきます。ひとつのステップが結晶面を覆い尽くすと,ステップの高さ分だけ,結晶面が上に成長したことになります。このような成長モードを層成長といいます。

本 java プログラムでは,結晶表面における層成長をフェーズフィールド法によって計算します。(ここから)初期設定では結晶の数はひとつですが,最大 15 個まで数を増やすことが可能です。結晶の位置とサイズはランダムに選ばれ,リセットボタンを押すたびに変わります。様々な設定で計算を行ない,結晶の数やサイズ,そして温度場が変化する様子を,java プログラムで体験してください。

How to use:

  1. "Java applet" をクリック。新しいページが開き,アプレットが起動します。
  2. "Start (Restart)" ボタンをクリック。計算が始まり,計算結果がリアルタイムで描画されます。
  3. 計算を一時停止する場合は "Stop" をクリック。"Reset" を押すと最初に戻ります。
  4. 計算条件を変える場合は,それぞれのリストから数値を選択してください。各リストの意味はこちら →「各リストの意味」。
  5. リセットボタンを押すたびに,結晶の初期配置とサイズが変わります。たまに結晶同士が重なりますが,あまり気にしないでください。
  6. 結晶の総面積が表示されているので,結晶の個数で割ることで,平均面積や平均半径を求めることが可能です。
  7. カラーは温度場を表しますが,その範囲は計算が進むにつれて変わります。その時点における計算領域内の最高温度を赤で示し,最低温度を青で示しています。最高・最低温度の変化はリアルタイムで表示されますので,その変化にも注目してください。