名古屋市立大学大学院 理学研究科 総合生命理学部

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Achievement
研究業績

木村教授の論文が国際学術誌Advanced Roboticsに掲載されました

研究分野 生命科学(神経科学)
掲載誌 Advanced Robotics
論文題目 Efficient learning algorithm for sparse subsequence pattern-based classification and applications to comparative animal trajectory data analysis
著者 Takuto Sakuma, Kazuya Nishi, Kaoru Kishimoto, Kazuya Nakagawa, Masayuki Karasuyama, Yuta Umezu, Shinsuke Kajioka, Shuhei J. Yamazaki, Koutarou D. Kimura, Sakiko Matsumoto, Ken Yoda, Matasaburo Fukutomi, Hisashi Shidara, Hiroto Ogawa and Ichiro Takeuchi
所属機関 名工大、大阪大、名市大、名古屋大、北海道大、理化学研究所
概要 動物は、光・音・匂いなどさまざまな刺激を感じて、餌に近づいたり敵から遠ざかったりします。従って、動物の行動を測定し、その特徴を的確に発見することができれば、動物がどのような刺激に引き寄せられているか、またどのような刺激を避けているのかを理解し、神経科学や生態学の研究発展に大きく貢献することができます。また、実験が可能な動物で行動パターンの研究手法を開発することができれば、ヒトの行動や脳活動の理解にも応用することが可能です。しかし、GPS装置やカメラなどで動物やヒトの行動(位置変化)の記録は非常に容易になりましたが、その位置変化の記録から「特徴的な行動パターン」を発見することは困難でした。今回私たちは、新たな機械学習(人工知能)手法を開発し、海鳥・昆虫・線虫の軌跡から効率的に比較的長い時間におよぶ特徴的行動パターンを発見することに成功しました。この技術を利用することによって、いつ・どこで動物に行動変化が表れ、さらにはその行動変化がどのような刺激変化や脳活動の変化によって引き起こされているのかを、新たな角度から理解することが可能になりました。
掲載日 2019年1月25日
DOI 10.1080/01691864.2019.1571438
備考  

 

匂い勾配を下る線虫行動を1秒毎に計測し、向き(F 前進/ B後退)、状態(N「直進」/P「方向転換」)、匂い変化(D 減少/U 上昇)の3つの状態を2つの値に分類した。これらの値は1秒毎に8通りの組み合わせがあるので、例えば10秒間では810 = 10億通りの組み合わせになる。すなわち、組み合わせの数は指数的に増加するので、通常の手法では網羅的な評価は困難である。今回、我々は新たな手法を開発することによって、数十秒にもおよぶ長い特徴的なパターンを発見する事ができた。