名古屋市立大学大学院 理学研究科 総合生命理学部

Japanese English

名古屋市立大学大学院 理学研究科 総合生命理学部

Japanese English
キャンパスマップ | アクセス | お問い合わせ

名古屋市立大学大学院 理学研究科 総合生命理学部

Japanese English

Achievement
研究業績

笹森教授の論文が国際学術誌Journal of the American Chemical Societyに掲載されました

研究分野 物質科学(典型元素化学,有機化学,無機化学)
掲載誌 Journal of the American Chemical Society
論文題目 Reversible Isomerizations between 1,4-Digermabenzenes and 1,4-Digerma-Dewar-Benzenes: Air-stable Activators for Small Molecules
著者 Tomohiro Sugahara, Jing-Dong Guo, Disuke Hashizume, Takahiro Sasamori,* and Norihiro Tokitoh
所属機関 名市大システム自然科学研究科,京大化研・理研
概要 ジゲルミン(Ge-Ge三重結合化合物)とジフェニルアセチレンの反応により合成した1,2-ジゲルマシクロブタジエンに対して、内部アルキンを反応させることで、初めての安定な1,4-ジゲルマベンゼンを合成・単離することに成功した。これは、代表的な芳香族化合物であるベンゼンの構成炭素の1,4-位の二つを高周期元素であるゲルマニウムで置き換えた新規化合物であり、非平面構造を有しながらも十分な芳香族性を有することを明らかとした。この1,4-ジゲルマベンゼンに室内光を照射したところ異性化が進行し、空気中でも安定な1,4-ジゲルマデュワーベンゼンが得られた。さらに、得られた1,4-ジゲルマデュワーベンゼンは熱により1,4-ジゲルマベンゼンを再生することが分かった。1,4-ジゲルマベンゼンの反応性を調べたところ、水素や二酸化炭素を速やかに活性化することがわかり、優れた小分子活性化試剤として機能することを明らかとした。これらの性質を利用すれば、1,4-ジゲルマベンゼンは、空気中保存はできないが、光照射により1,4-ジゲルマデュワーベンゼンとして保存することができ、小分子存在下で加熱すれば小分子活性化反応を進めることができる「保存可能な小分子活性化試剤」であると言える。
掲載日 2019年2月1日
DOI 10.1021/jacs.9b00129
備考