笹森教授の論文が国際学術誌Dalton Transactionsに掲載されました
研究分野 | 物質科学(典型元素化学、無機化学) |
掲載誌 | Dalton Transactions |
論文題目 | The Selective Formation of a 1,2-Disilabenzene from the Reaction of a Disilyne with Phenylacetylene |
著者 | Tomohiro Sugahara, Jing-Dong Guo, Daisuke Hashizume, Takahiro Sasamori,* Shigeru Nagase, and Norihiro Tokitoh |
所属機関 | 名市大システム自然科学研究科,京大化研・京大福セ,理化学研究所 |
概要 | かさ高いアリール置換基(Tbb基)を有するケイ素—ケイ素三重結合化合物「ジシリン」と、アセチレンの反応により、アリール置換1,2-ジシラベンゼンを合成した。特に、ジシリンとフェニルアセチレンとの反応では、選択的に3,5-ジフェニル-1,2-ジシラベンゼンが得られることを見出した。これは、既報である、ケイ素置換ジシリンとフェニルアセチレンとの反応により、対応する3,5-ジフェニル-1,2-ジシラベンゼンと4,5-ジフェニル-1,2-ジシラベンゼンが3:2の比で得られることとは対照的な結果である。今回得られたジシラベンゼン類について、Spring-8における回折実験を含めX線結晶構造解析を行い、詳細な構造パラメータを決定した。さらに、これらの実験結果に基づき、密度汎関数法を用いて詳細な理論計算を行い、1,2-ジシラベンゼンの生成機構および高い選択性発現の原因を解明した。 |
掲載日 | 2018年8月23日 |