企業で無機物質の製造に関する研究開発をされている方の訪問を受けました。結晶成長の基礎に関する話を伺いたい，ということでした。私の専門は普遍的な結晶成長の法則に関する理論的研究なので，現場で実際に物質を製造されている方の参考になるかどうか心配だったのですが，思っていた以上に議論が盛り上がりました。
なにかと「それは何の役に立つの？」と聞かれることが多い昨今。今回の議論は，以下の二点において，私にとっても非常に有意義な機会となりました。
- 物質製造の現場においても，結晶成長の基本的な考え方は，問題にアプローチするときの指針になり得るとわかったこと
- 物質製造の現場において，具体的にどのような課題があるのかがわかったこと