Roots, The Hidden Half.

名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科生体情報専攻 

谷本研究室    

研究内容

平成15年度 2005 市民公開講座 第7講座 「身近な環境問題の科学」より

第1回講義 講演要旨

  自然環境と植物たちの働き
         システム自然科学研究科 教授    
                     谷本 英一
○講義要旨(全講演要旨を見る)
 現在、深刻さを増している環境問題の本質は、自然環境の要素「大気」と「水」と「土壌」の問題であると言えます。
 よく知られているように、大気に関しては二酸化炭素などの温暖化ガスの問題、水に関しては地下水の枯渇や降雨の異常、氷河の後退などの問題、土壌に関しては農作物や森林の育成に必要な土壌が風雨により流失したり、塩類の蓄積で植物が育たなくなる問題などがあります。これらの問題は、グローバルな問題から身近な日常生活の問題にまで普遍的に広がっていますが、継続的な科学計測によって初めて兆候がつかめる現象で、人の目には見えにくく、手遅れになることが懸念される現象です。
 これらの問題に対処するための最も基本的な方策は、人間の無計画な活動による「植物相(森林)の減少」をくい止め、余計なエネルギーを使わず、百年かけて百年前の植物相を回復することであると考えます。人は砂漠化した地球には住めないのは明らかだからです。
 植物は、人類が放出する10倍量もの二酸化炭素を吸収し、太陽エネルギーを我々が利用できる形に変換し、水の循環や土壌の涵養にも重要な役割を果たしています。 
 第7講座一回目の本講義では、空気・水・土壌が健全であるためには植物の多面的な働きが不可欠であることを、「植物の成長と機能」を紹介することによって科学的に理解していただき、都市の身近な環境改善にも役立つ「考え方」を提言します。
 また、私たちの住む日本列島の歴史と文化が東アジアの自然環境によって育まれ、自然の環境が日常の食生活や文化に直結していることにも触れ、生活習慣と環境との関係も考察します。
 次回、2週目(堀江先生)は、具体的な食の環境に関わる話題。3週目(藤田先生)は、エネルギー問題に関連する化石エネルギーや電池の話、4週目(酒井先生・小島先生)は、身近な都市環境の汚染の問題を取り上げます。
 次週以降の各講師の話題にもご期待下さい。

 

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