Kenkyu

Roots, The Hidden Half.

名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科生体情報専攻 

谷本研究室      

研究内容

 

 

・植物ホルモンの役割
 
植物は水や温度や土壌などの環境条件に巧みに応答して成長を制御しています。その過程では,さまざまな植物ホルモンや成長調節物質など,微量で植物の成長を制御する物質が重要な働きをしています。

 本研究室では,主として植物ホルモン・ジベレリンとオーキシンによる成長制御を中心に研究を進めています。

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・細胞壁の働き
 植
物の体は細胞壁によって組み立てられているので,成長には細胞壁の拡大が必要です。細胞壁の拡大には細胞壁の柔軟性が必要で,その力学的性質(粘弾性)の制御機構の研究が進められています(1997--2006 → Dr. 谷本 自己紹介)

 本研究室では,細胞壁の力学的性質をクリープ粘弾性解析法によって解析し,細胞壁の柔軟性制御のしくみを明らかにすることをめざしています。

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・根の成長

 
根は水と栄養の吸収器官であり,大地に根を下ろして成長する植物では,根の成長量が植物全体の成長を左右します。地上器官と根との間の情報交換や成長相関が,その環境に最も適した理想的な植物体の構築をもたらすと考えられています。土の中で成長する根の働きを研究するのは難しいですが,いろいろな手法を駆使して研究が進められています(根研究会ホームページへ)。

 実例として,2005年の市民講座で紹介したように,根の働きを修復することによって衰弱した桜の古木に再び花を蘇らせる治療も報告されています。

 本研究室ではモデル研究として実験室内で観察できる水耕栽培の根や,湿室栽培の根,あるいは毛状根を用いた研究が行われています。根の成長も地上器官と同じく,植物ホルモンの制御を受けています。極低濃度のオーキシンやジベレリンが根の成長を制御していることが明らかになってきました。近年私たちは,極低濃度のジベレリンが,根を細く長く成長させることに不可欠であることを明らかにしました(1987--1997 → Dr. 谷本 自己紹介)。ジベレリンが不足すると,根は伸びずに太ってしまうのです。ジベレリンは,茎だけでなく根の伸長にも重要な働きをしていることが分かりました。植物を適切に育むために,根の成長をどのように制御すればよいか? これが私たちの長期的課題です。


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©2005 Eiichi Tanimoto 名古屋市立大学システム自然科学研究科