材料科学と材料工学に関する国際学術誌 Materialia に投稿していた論文が受理されました。
MgO–FeO–SiO2三成分系珪酸塩メルトからカンラン石が結晶成長する過程をフェーズフィールド法に基づいて数値計算する手法を提案しました。カンラン石はSiO2に関して定比組成の化合物ですが,フェーズフィールド法で定比組成化合物を扱う際には,その自由エネルギーの組成依存性をなんらかの形で仮定する必要がありました。今回の論文では,定比組成化合物を含む系に対して再定式化を行ない,自由エネルギーの組成依存性を仮定することなく数値計算する手法を提案し,実証しました。今後,定比組成化合物を含むさまざまな系への応用が期待できます。
本研究は,公益財団法人 大幸財団,および,科研費(20K05347, 19H00820, 22K18306)の助成を受けています。