本研究室を希望する学生さんへ
宇宙の観測に興味があったり、最先端の宇宙の謎に挑戦したい学生さんを歓迎します.本研究室では特に、宇宙の高エネルギー現象をはじめとするダイナミックな宇宙の姿を、人類最高の視力を持つ電波望遠鏡によってピンポイントで捉えるというユニークな研究を行います.天文学は物理と数学をベースにしつつも、統計学、化学、生物学、プログラミング、データサイエンス、ものづくり、アウトリーチなど様々な分野をつまみ食いする総合科学です.ですので本研究室を志望する学生さんには物理と数学の基礎をしっかりと学びつつ、それ以外の分野も広く興味を持って学んでいただくことをお勧めします.一方で近年の天文学は国際協力が当たり前になりつつあります.本研究室が推進する国際VLBIネットワークはその最たる例であり、アジア・アメリカ・ヨーロッパをはじめとする世界中の研究者と常日頃から協力し、皆で一丸となって宇宙の謎に挑んでいます.ここで大切になるのは語学とコミュニケーション(友達づくり)、様々な文化・多様性を楽しむ気持ち、そして議論する力です.本研究室では最先端の宇宙研究を通じて高い専門性を身につけるとともに、広く社会や国際舞台でも活躍できる力を養ってほしいと思います.ですので国際連携や色んな国・文化の人たちと仲良くなりたい方も歓迎します.(ちなみに私は学内の国際交流センター委員も務めていますので、大学が提供する国際交流イベントや短期留学事業に興味があれば気軽に聞いてください)
3年次後期から研究室に配属された場合、まずは天文学や研究分野に関するより専門的な知識を身につけていただくため、専門書や代表的な論文をじっくり読んでいただきます.並行して、実際の観測データの解析なども少しずつ始めていきます.具体的な研究テーマは学生さんと相談しながら決めていく予定です.研究の進捗次第では、国立天文台をはじめとする国内の観測施設に訪れて実際に自分で電波望遠鏡を動かして観測を行うことも考えています.大学院では研究を更に発展させ、天文学研究の最前線で活躍していただきます.自ら電波望遠鏡でどんどん新しい観測をしたり、研究成果を学会や研究会で積極的に発表していただきます.大学院からは海外の研究者と連携する機会が大幅に増えるでしょう.研究の進捗次第では、海外の研究機関や観測施設に滞在して国際経験を積んでもらうことも考えています.将来研究者を志望する皆さんについても最大限サポートしますので、思う存分研究を楽しんでください.
宇宙は途方もなく広大で、まだまだ人類が遭遇したことのない未知の謎で溢れています.「誰にでも新しい発見ができるチャンスがある」これが天文学の大きな特徴であり、魅力でもあります.ぜひ私たちと一緒に宇宙の謎にチャレンジしてみませんか?
研究室メンバー
- 秦 和弘
- B4 岳 翔竜
- B4 仲嶺 碧
- B4 丸山 大翔
担当講義・実験・実習
学部
- 物理学基礎 (2024前期,2025前期)
- 物質科学実験 (2024前期,2025前期)
- 総合理学実習 (2024前期,2025前期)
- 自然科学実験 (2024後期,2025後期)
- 天体物理学 (2024後期,2025後期)
- 宇宙のなりたち (2024後期,2025後期)
- 地学概論 (2024後期,2025後期)
- 総合理学概論(オムニバス1コマ) (2024前期,2025前期)
大学院
- 電波天文学 (2024前期)
- 理学概論(オムニバス1コマ) (2024前期)
- 自然情報学特講(オムニバス1コマ) (2024後期)
過去(名市大着任前)の担当講義・実習
- 総合研究大学院大学 天文科学実習2 (電波望遠鏡を用いた観測実習と講義) (2023, 2022)
- 岩手大学 教養科目「宇宙のしくみ」 (2023, 2022)
- 総研大・国立天文台スプリングスクール 講義または体験学習 講師 (2024, 2023, 2022, 2021, 2019)
- 総合研究大学院大学 観測天文学概論I (2022, 2020, 2018)
- 総研大・国立天文台 電波干渉計サマースクール 講師 (2021)
- 国際基督教大学 最先端の物理学(PHY106J) (2021)
- バンドン工科大学-総研大他共催 Radio Astronomy and VLBI School 講師 (2020)
- 琉球大学・国立天文台連携授業「天体観測を通して学ぶ宇宙」 (2019)
- 総合研究大学院大学 天文学特別講義II (集中講義) (2018)
- NARIT-SOKENDAI Radio Astronomy Winter School 講師 (チェンマイ) (2018年1月)
- NARIT-UST-GUAS Radio Astronomy Winter School 2016 講師 (チェンマイ) (2016年2月)