生物多様性研究センター活動報告2

環境デーなごや2013 中央行事 (久屋大通公園)

チリモンから見る海の生物多様性とDNAバーコード

2013年9月14日

生物多様研究センターのブース 「チリモン」とはチリメンモンスーターのことです。またチリメンとは、ご存じの通りチリメンジャコのことで、イワシの稚魚を乾燥させた食べ物です。小さいながらそれぞれが完全な生きものであったため、バランスよく栄養素を含んだ優れた食品です。イワシの稚魚は沖合で目の細かい網で捕獲するわけですが、実は網にはイワシの稚魚と大きさの似ている様々な生物が一緒にかかります。通常は、収穫後にチリメンの製造過程で、イワシ以外は取り除いて出荷されていますが、まれに見つけ出すこともできます。それらがチリメンモンスターです。チリモンは、身近なものから手軽に生物多様性を学習できる優れた教材といえます。

チリモンの同定を試みる子供達 今年の環境デーなごやでは、当センターからチリモンを実際に探し出して、そしてそれが何かを確認することが体験できるブースを出展させて頂きました。残暑の中、多数の方々にお立ち寄りいただき、真剣にチリモン同定に参加していただきました。この日のために準備したチリメンジャコは、和歌山の海産物業者「カネ上」さんから購入したチリメンが豊富に含まれている特別なもので、より簡単にチリモンを探し出すことができます。チリモンとはいっても食べても安全で、とてもおいしいチリメンジャコでした。

親子で参加された方々、真剣です 当研究センターでは、チリモンの画像記録を行った後、それぞれからDNAを抽出して、最新のDNA塩基配列解析装置にかけ、DNAバーコードを蓄積しております。DNAバーコードデータの充実は我々の大きな研究テーマの一つです。それらの研究についても、ポスター展示させて頂きました。このような機会に積極的に参加し、当研究センターの活動を今後も皆様に広めて参りたいと思います。


関連サイト

LinkIconカネ上  チリメンモンスター販売
LinkIconチリモン図鑑

お問い合わせ

生物多様性研究センターへのご連絡はセンター長の熊澤慶伯までお寄せ下さい。電子メールは、biodiv[@]nsc.nagoya-cu.ac.jpです。