本学SDGsセンターのご協力のもと、生物多様性研究センターの紹介動画を作成しました(2022年4月)




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生物多様性研究センター


 名古屋市立大学理学研究科は、2009年に生物多様性研究センターと標本庫という組織を作り、 生物多様性に関する研究活動に取り組んでいます。

研究センター設立趣旨



 地球上に生命が誕生して以来、膨大な数の生物が進化を重ねて誕生・消滅を繰返し、現在では、地球上の生態系には1,000万種を越える生物種が生息すると言われています。しかし、同時に現代では、かつてないほどのスピードで種が絶滅しているとも言われています。人間の活動がいろいろな生物を絶滅に追いやっていることへの反省から、このかけがえのない生物多様性を守るために生物多様性条約が結ばれました。他方、多様な生物を初めて系統的に分類し、分類学の祖とよばれているリンネの生誕300年が2007年に祝われました。2009年は「種の起源」を著したダーウィンの生誕200年の年でしたが、この年には大学院システム自然科学研究科(現在の理学研究科の前身)の初代研究科長を務めた杉浦昌弘名誉教授が、葉緑体遺伝子の研究により文化功労賞を授与されました。これらを契機として、生物多様性に関して多様な研究を行うとともに、啓発活動を継続的に行うセンターを、大学院システム自然科学研究科に2009年度末に設立することとしました。2010年には、生物多様性条約第10回締約国会議(CBD COP10)が名古屋で開催されるのにあわせて、システム自然科学研究科では、生物多様性に関する国際会議(The International Symposium on Biodiversity Sciences 2010 “Genome, Evolution and Environment”)を開催しました。

 現在急速に失われつつある生物多様性を守らなくてはなりませんが、守るべき相手のことがわからなくては守るべきものも守れません。本研究センターでは、「生物分類」「生物進化」「生物地理」「生態適応」「遺伝子資源の探索」「希少種の保全」など幅広いテーマで、生物多様性の理解と生態系の保全を目指して研究を進めていきます。各センター員は、それぞれの専門性に基づき独自の研究を進めていますが、複数のセンター員が連携して領域横断的なプロジェクトを推進したり、学外の専門家と共同して特定分類群に関する強力な研究チームを作ることも行なっています。現在、センターが力を入れているプロジェクトのひとつがDNAバーコードです。特定の遺伝子の塩基配列を全種についてカタログ化し、生きものの名前を遺伝子から特定できるシステムを作ろうという取り組み(DNAバーコード計画)が全世界的に進められています。当センターでは、東海地方に分布している生物を手始めに、様々な生物群のDNAデータの収集を開始しています。

研究センター組織

名誉センター長
杉浦 昌弘(名誉教授)
センター長
熊澤 慶伯 (教授)
センター員
木藤 新一郎 (教授)
湯川 泰 (教授)
鈴木 善幸 (教授)
村瀬 香  (准教授)
センター研究員
横山 悠理
川瀬 基弘
藤谷 武史

お問い合わせ

生物多様性研究センターへのご連絡はセンター長の熊澤慶伯までお寄せ下さい。電子メールは、biodiv[@]nsc.nagoya-cu.ac.jpです。