木村教授の論文が国際学術誌Neuroscience Researchに掲載されました
| 研究分野 |
生命科学(神経科学) |
| 掲載誌 |
Neuroscience Research |
| 論文題目 |
Neuronal, mathematical, and molecular bases of perceptual decision-making in C. elegans |
| 著者 |
Yuki Tanimoto, Koutarou D. Kimura |
| 所属機関 |
大阪大学、名古屋市立大学 |
| 概要 |
動物は環境からの感覚情報に基づいて、幾つかの選択肢の中から1つだけ行動を選択します。例えば、餌の匂いと外敵の匂いのバランスに応じて「巣に留まる」または「餌を探しに出掛ける」のいずれかを選択するように。神経科学分野では、この感覚情報に基づいた行動の選択を、シンプルな「知覚意思決定」と見なし、その本質は「神経系に感覚情報が蓄積すること」と「蓄積した情報が一定の値に達した時に、1つの行動が選択されること」であると定義されています。この知覚意思決定はサルやネズミの神経活動に関して詳しく研究されてきましたが、生命活動の設計図である遺伝子に関してはほとんど分かっていませんでした。この総説では、サル・ネズミなど高等な脊椎動物と、ヒル・ハエ・線虫という単純な無脊椎動物における知覚意思決定研究の共通点と相違点を比較し、また我々が見出した線虫の知覚意思決定に関わる遺伝子は、ヒトの意思決定に関わる可能性などを述べました。 |
| 掲載日 |
2019年2月26日 |
| DOI |
10.1016/j.neures.2018.10.010 |
| 備考 |
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匂い忌避行動中の線虫C. エレガンスの「意思決定」のための微分的・積分的な神経活動。
