雨夜教授の論文が国際学術誌 Organometallics に掲載されました
| 研究分野 | 物質科学（有機金属化学） |
| 掲載誌 | Organometallics |
| 論文題目 | Structural Consequences of Two-Fold Deprotonation of Sumanene: Embedding Two Cp-rings into a Nonplanar Carbon Framework |
| 著者 | Zheng Zhou, Zheng Wei, Toshikazu Hirao, Toru Amaya, and Marina A. Petrukhina |
| 所属機関 | University at Albany, State University of New York, 大阪大学、名古屋市立大学 |
| 概要 | サッカーボール型分子フラーレンの約3分の１を切り抜いた部分骨格構造（図１a）に相当するボウル型分子「スマネン」（図1b）とカリウムを反応させ、ジカリウム錯体（図1c）の合成を検討した。その結果、スマネンジアニオンジカリウム錯体の単離およびX線結晶構造解析に初めて成功した（図1d）。これまでスマネンのモノアニオンおよびトリアニオンのアルカリ金属錯体の単離およびX線結晶構造解析は達成されてきたが、ジアニオン錯体は選択的なアニオン発生が必ずしも容易ではなく、未達成であった。このようなπ共役系分子のアルカリ金属錯体の研究は、新しいアルカリ金属二次電池の開発に繋がりうる。 |
| 掲載日 | 2021.6.28 |
| DOI | doi/10.1021/acs.organomet.1c00295 |
| 備考 | 国際共同研究 |
図１．(a)フラーレン骨格上のスマネン骨格相当部位．(b)スマネン．(c)スマネンジアニオンジカリウム錯体．(d) スマネンジアニオンジカリウム錯体のX線結晶構造．