中務准教授の論文が国際学術誌 Heliyon に掲載されました
研究分野 | 生命科学(生化学) |
掲載誌 | Heliyon |
論文題目 | Metabolomics analysis of an AAA-ATPase Cdc48-deficient yeast strain |
著者 | Tomoyuki Kawarasaki, Kunio Nakatsukasa |
所属機関 | 名古屋市立大学 |
概要 | 出芽酵母Cdc48(哺乳類p97/VCP)は進化的に保存されたユビキチン特異的シャペロンであり、ユビキチン化タンパク質を複合体から分離させる”segregase”活性により、様々な細胞内現象を制御している。本研究では、代謝制御におけるCdc48/p97/VCPの役割を解析するために、Cdc48の機能欠損が代謝全体(メタボローム)に与える影響を調べた。その結果、解糖系の代謝物質の量に特徴的な変化が観察された。また、ヌクレオチドのプールが増加し、クエン酸回路および酸化的リン酸化に関わる代謝物質の量も増加した。その一方で、アミノ酸のプールは減少した。哺乳類において、p97/VCPは抗がん剤の標的として注目されている。本研究で得られたCdc48機能欠損酵母におけるメタボロームデータは、p97/VCPを標的としたがん治療研究を補完するものになると期待される。 |
掲載日 | 2023.1.24 |
DOI | 10.1016/j.heliyon.2023.e13219 |
備考 |