名古屋市立大学大学院 理学研究科 総合生命理学部

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Achievement
研究業績

中薗里菜さん(雨夜研・修士2年)の論文が国際学術誌 Chemistry -A European Journal に掲載されました

研究分野 物質科学(有機合成化学)
掲載誌 Chemistry A European Journal
論文題目 Synthesis and Characterization of a Cyclic Trimer of a Chiral Spirosilabifluorene
著者 Rina Nakazono, Weizhe Hu, Takashi Hirose, and Toru Amaya*
所属機関 名古屋市立大学,京都大学
概要 共役π電子系化合物に基づくキラル光学材料は、次世代の3Dディスプレイやスピントロニクスデバイスなどへの応用が期待されるため、注目を集めている。我々はこれまで、ビフェニルユニットがスピロ炭素を介し直交して繋がったスピロビフルオレン誘導体をキラルビルディングブロックとして位置づけ、その連結により独自のキラル環状π電子系化合物の合成を報告してきた。今回、スピロ炭素を「ケイ素」に置換したキラル環状π電子系化合物を新たに設計した(図を参照)。有機ケイ素化合物は光学材料として有望であるだけでなく、スピロ元素を炭素からケイ素に替えることで、分子の形状を大きく変えることなく、HOMOやLUMOなどの軌道エネルギーを下げることが可能であるためである。本研究では、この分子の合成に成功するとともに、円偏光発光特性を含むこの化合物の特性を明らかにした。本研究で得られた知見は、新規なキラル光学材料の創出につながるだけなく、有機電子材料や多孔質材料の開発にもつながり得る。
掲載日 2024.4.27
DOI https://doi.org/10.1002/chem.202401343
備考  

 

スピロケイ素を持つキラル環状π電子系化合物