Haque Md.Maksudul さん(木藤研・博士後期課程3年)の論文が国際学術誌 Transgenic Research に掲載されました
研究分野 | 生命科学(植物分子生物学) |
掲載誌 | Transgenic Research |
論文題目 | Highly efficient direct seed transformation protocol for japonica rice (Oryza sativa L.) by Agrobacterium tumefaciens: overcoming the complexity of callus regeneration and avoiding the occurrence of somaclonal-mutations |
著者 | Haque, M.M., Okumura, Y. & Kidou, S. |
所属機関 | 名古屋市立大学 |
概要 | イネは、コムギやトウモロコシとともに世界の三大穀物の一つである。そして、それら人類にとって大切なイネ科植物の生理機能を分子レベルで解明するためのモデル植物にもなっている。よって、解読された全ゲノム配列が公開されており、世界中の研究室でイネの有用形質に関わる遺伝子の機能解析が進められている。ただし、イネ科植物の形質転換は容易でなく、遺伝子を改変させた形質転換イネを作成するには時間と手間を要する。また、形質転換に脱分化させた細胞(カルス)を利用するため、その増殖と再分化の過程でソマクローナル変異が生じる危険性が高いことも、問題となっている。 本研究では、それらの問題を解決するため、カルスではなく、発芽したイネの実生に減圧条件でアグロバクテリウムを感染させ、外来遺伝子をイネのゲノムに短時間且つ効率的に導入する手法の開発に挑んだ。そして、イネの形質転換効率を飛躍的に高めるとともに、ごく短期間で形質転換イネを作成する新たな手法(図1)を確立した。なお、この手法はカルスを使用しないため、ソマクローナル変異が生じる心配もない。今後は、形質転換イネを作成する手法の主流になると期待できる。 |
掲載日 | 2025.7.28 |
DOI | https://doi.org/10.1007/s11248-025-00453-w |
備考 |