第152回「細胞への新規遺伝子導入法の確立とその分子機構解析」
講師 | 小川 英知 先生(大阪大学 大学院生命機能研究科) |
日時 | 2019年6月19日(水),16:30〜17:30 |
場所 | 4号館3階 大講義室 |
概要 | 細胞を用いた研究や遺伝子治療などにおいて, 細胞への効率の良い遺伝子導入法の確立は極めて重要である。近年, 新たな遺伝子導入試薬やキャリアの開発に伴い様々な細胞に遺伝子や核酸を導入する方法が進歩してきたが, 一方で細胞内導入後の外来核酸の安定性についてはあまり議論されていない。 我々は, 細胞内に取り込まれた外来核酸を安定に保持することが遺伝子導入効率を上げるために重要であると考えた。遺伝子導入後, 外来DNAにはその周囲にオートファジーの分子群が速やかに集結し,細胞内に侵入したあとに大部分が分解されてしまう。我々はこの分子機構に着目し,オートファジーレセプターp62が外来遺伝子の排除機構に重要な役割を担っていることを突き止めた。 今回のセミナーでは,p62の制御による効率の良い遺伝子導入法について紹介すると共に,病原体の感染機序とp62の機能についても最近の研究結果を用いてご紹介したい。 |
連絡先 | 田上 英明(内線5159) |
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