第168回「エンドサイトーシスの分子メカニズム解析とその制御によって健康への応用は可能か?」
講師 | 萩原 真(新潟県立大学 健康栄養学科) |
日時 | 2023年7月6日(木),16:30〜17:30 |
場所 | 滝子キャンパス2号館3階 アクティブラーニング教室 |
概要 | エンドサイトーシスとは、細胞膜が陥入することによって小胞を形成し、細胞内へと物質取り込む機構である。エンドサイトーシスは、受容体を介した栄養成分の細胞内への取り込みやシグナル伝達物質に重要であり、健康や疾患とも深く関わっている。一方、細菌やウイルスは、エンドサイトーシスの仕組みを巧みに利用して細胞内へと侵入していくことから、感染症とも関連が深い。また、比較的大きな物質の取り込みであるファゴサイトーシス(エンドサイトーシスの一種)は、白血球などの貪食細胞で発達しており、生体外から侵入した細菌、細胞死を起こした細胞の断片を取り込み分解する。このように、エンドサイトーシスは、生命現象の根幹となる幅広い役割を担っている。 私は、これまでにエンドサイトーシスに重要な因子である低分子量Gタンパク質Rab5に着目して、研究を進めてきた。今回の発表では、私が明らかにしたRab5とその相互作用因子によるエンドサイトーシスの分子メカニズムや、エンドサイトーシスによって微生物が細胞に侵入する仕組み、さらには、現在進めている栄養成分などでエンドサイトーシスを制御することによって健康への応用は可能か?といった研究について紹介する。 |
連絡先 | 田上 英明 |
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備考 | 本セミナーはZOOM配信もします。アドレスは配信メールに記載。 |